新型コロナウイルスへの対応が卒業前に暗い影を落とした「十五の春」。鹿児島県出水市の高尾野中学校(下園伸秀校長)では12日、2度目の卒業式があった。1度目は2日に教職員と在校生がサプライズで開いた「お別れ式」。本番のこの日も在校生や保護者からのビデオレターが披露され、卒業生115人にとっては忘れられない巣立ちになった。
お別れ式は、感染防止のため1、2年生が卒業式に参加できなくなり、全校生徒がそろうのは最後だからと、担任らの発案で開いた。
2日午後、6時間目が終わって「これから集会」と言われた3年生たちが体育館に入ると、フロアに座った在校生が拍手で出迎えた。校長先生、在校生代表のあいさつ……。生徒と教職員だけの卒業式が待っていた。
全学年がそろう最後の校歌斉唱は、全員が肩を組んで声を合わせた。体育祭などでやってきた「高尾野流」。これでフィナーレのはずだったが「一同礼」のあとに、今度は3年生の方がサプライズで合唱を披露した。
拡大するお別れ式で肩を組んで校歌を歌う生徒たち=2020年3月2日、鹿児島県出水市高尾野町柴引、高尾野中学校提供
拡大する在校生らがサプライズで開いたお別れ式で、お返しに合唱を披露する卒業生たち=2020年3月2日、鹿児島県出水市高尾野町柴引、高尾野中学校提供
在校生にも卒業式で聴いてもら…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル